考える猫のしっぽの株式投資

株式投資についてのメモや記録として頭の整理用に書いてます

株式のポートフォリオ戦略について考え直してみる

〜これまでの株式投資の反省〜

これまで根拠なく、年率30〜50%の利回りが欲しいと思っていたものの、リターンのばらつきが大い。大きく儲けるが大きく損することもある。これによって実際のところ上手く資産形成がなされていない。銘柄選定自体は間違っていないことが多いが、出口戦略などのタイミングや保有バランスなどが適切でないことが多かった。

さてどうするか?

現状のPF、要因、今後の対策の3点からもう一度考え直して振り返りながら頭の整理をしていこう。

 

現状のポートフォリオ(PF):

<運用方針>

投資先の資産は基本は日本株式。情報が幅広く入手しやすい点からもリスクを大きめに取る運用においては優位と考えていたため。それに楽しいから。外国株式はiDeCoや企業型DCでカバーしており、かつ別途運用しているので、ここでは日本株式のPF戦略の反省を書きながら頭の整理をしていきたい。

 

<銘柄の選定>

銘柄選定方法については四季報を通読し、各会社のIR情報を読み取っていきながら選定。とても時間がかかる。主にBS、CF、PLから成長性、収益性、安全性などから考えてこれまでは成長銘柄を集中的に選択。感覚的には選択した10社中3-4社は倍になる銘柄の選定はできていた。「倍」の定義は主に株価ではなく売上で、3~7年で2倍になるかどうかを見ている。そのため現状の市場の評価が据え置きであれば株価も倍程度の評価を受けるであろうというPSRよりな視点での考え方。

2倍の目安

3年で26%成長/年

5年で15%成長/年

7年で10%成長/年

10年で7%成長/年

 

<現在のPFバランス>

以下の通り、バランスがとても悪い。最近2銘柄切った(利確)したものの、一部の銘柄の保有比率が高すぎるため、本当は半分切った方が良い、ということは理解している。ただ❶成長のシナリオは崩れていないこと、❷NISA枠を使っていること、❸今後は追加投資をしていくこと、などを踏まえてあと数年待ちたいところ。あと2~3年で売上が百億円の大台に乗るので、そこから少し変わっていくと考えている為。尚、今後は投資元本を追加し、他の銘柄を購入していく予定。PFのバランスも、もう少し変わってくるか。

現状の資産保有構成

 

配当利回りから考える長期保有のメリット>

配当利回りから考えると、配当利回りの高い銘柄は保有金額のに対して7%ほどしかないため、全体でも配当利回りが低い。表に出して改めて見ると酷い。要因は明らかで、主にグロース銘柄に投資しているため。ただ保有している銘柄は、成長性から考えてEPSを計算したところ5~7年で3-6%台の配当利回りが期待できる見通し。銘柄選定と同じ考え方で、5~7年で売上がそこをターゲットにキャピタルゲインも狙いたい。現在の現金23%分については配当利回り5%以上の銘柄を購入して、全体の3割を配当銘柄にしていきたいと考えている。

配当利回り構成

 

要因とこれまでの問題点

<出口戦略が悪かった>

チェックした銘柄は基本当たりが多い方ではあると思う。ただし、集中投資を軸にしていたことで予算の限界があり、また出口戦略が悪く、うまく噛み合わないことが多かった。悪いパターンとして保有銘柄において、欲が出ることでいいタイミングの利確ができていないことよくあった。

例えば最初は2倍を目指していたのに、途中で3倍目標に切り替え2.5-2.7倍あたりから急落し、購入金額から1.2倍程度まで低下するなど。他にも株価が倍になり元本確定することができたものの、株価も配当金も伸びず、途中で長期保有に適さないと判断して売却した銘柄も。結果的には購入資金から1.5倍で売り抜けになったパターンも。長期保有に適しているのか決算の度に見直しの必要があった。

 

<期待値の考え方が悪かった>

仮に年率30%の期待値を3銘柄で狙う場合、狙い方として以下の方法がある。全部成長する大型の硬い銘柄を買うか、リスク高くても大きく当たる1銘柄でヒットが出るのを待つか。そしてその期間をどうみるか。僕の場合、これまではグロース銘柄を軸にしていたのでターゲット2の戦略を取ってきた。

 

購入時

ターゲット1

ターゲット2

銘柄1

100

130

200

銘柄2

100

130

95

銘柄3

100

130

95

 

300

390

390

 

利回り

130.0%

100.0%

だが実際には短期で急騰した場合、その反対の急落スピードも大きい。特に上場してまだ期間の短い銘柄は当たればでかいが、下げもでかい。また貸し株をしておらず、当該銘柄においてショートでうねり取りができないことが多かった。加えて上記の出口戦略も悪くなると、あまり資産が増えないということがここ数年続いている。今後は現在の現金、追加資金などの資金の振り方を考えていきたいところ。

 

<上値の買い増し>

成功したパターンとしては市場パニック売りで急落した際に買った銘柄は大体大きなプラスになることが多かった。しかし失敗してきたパターンとして、その利益が出た銘柄を高値でさらに買うことで平均購入単価と資産構成比率が上昇し、不恰好なPFになってしまっている。安く買った銘柄をさらに高い株価で買わないことも重要だったと反省している。今後、悪いポジションは見通しに応じて処分を検討する必要があるか、、、

 

今後の対策:

<メンタルコントロールの重要性の再認識>

これまで7年近くの投資経験から、特定の銘柄に惚れ込んで良いことはなかった。ある程度冷静に捨てられる距離感は必要。株式投資は銘柄に本気になってはダメだと思う。利確も損切りもルールを決めてその通り淡々と仕事をこなすように処理していく必要がある。

 

<計画性>

利確するとアドレナリンがガンガン出てきて、ポジポジ病にかかりやすい。次の銘柄の購入も時間を置いたり、四季報の通読と銘柄分析が完了してから購入などして熱を覚ましてから行うようにしていきたい。メンタルコントロールと合わせて注意したいところ。

 

保有か、利確/損切りか>

投資期間については、これまで通りの戦略。基本3~7年のスパンで保有。ただし、期間内に2倍になった時点で半分は利確。もう半分は決算内容に応じて、シナリオが崩れてないか、更なる保有によって増配銘柄として期待できるかを四半期に一度は考える必要がありそう。3~6ヶ月の短期急騰の場合はその後の反落スピードも速いことが多いので、利益確定のタイミングは逃さないこと。

 

<PFバランスを安定させる>

PFバランスの観点というのは長期保有に向いたリスクリワードのバランスを取っていくことを検討していきたい。追加資金を入れていくことを考えると現金比率はあまり考慮する必要は無さそう。ただし、増配による配当銘柄への成長を期待できない銘柄は少ない比率にし、長期で比較的安全にキャピタルゲインインカムゲインを狙っていけるような戦略にしていきたいところ。

理想的なポートフォリオ

 

僕の場合、期待値に対して何銘柄を持つことが理想的なリスクリワードに向くかは別途検討していく必要がある。次のブログで考えていきたい。