考える猫のしっぽの株式投資

株式投資についてのメモや記録として頭の整理用に書いてます

2023年1月の運用方針まとめ

<現金:購入銘柄と現金比率(図 I)>

現金は昨年12月の家計収支から余剰金として23年運用分を入金。これから1年かけて何を購入していくか考えていく。基本はNISA枠に充てていくことになるのではないか。購入したい銘柄は合計5つ。グロース2銘柄の配当3銘柄。いつも年初に買って2月頃に大きなドローダウンを受けるパターンが多いので、今年は慎重にいきたい。1月は焦らずに現金比率高めでいく。

 

<外国株:宇宙銘柄・金融銘柄(図 I)>

一部は昨年の株高・ドル高の時に売却済み。現在保有の半分は宇宙銘柄で今後10-20年かけて少しずつ買っていく予定。残りは金融株、チャートが底打ちして上昇トレンド転換しているので、焦らず待ってから売却したい。

 

<グロース銘柄:4(図 I)> 年内+2追加予定

保有額の少ない1と4については今後資金に余裕が出てきたり、どこかで大きな市場の下落があれば追加買い増ししたいが、時価総額が小さいので焦って買い増しは厳禁か。グロース銘柄2と3については保有割合が大きすぎるか。株価がもう少し上昇してくれば売却予定。どちらも12月決算および今期の業績も期待できるので、狼狽売りする必要性は低い。現在の保有資産を考えると1銘柄あたりの保有割合は10%が上限であるべきか。まぁ、徐々に減らしていこう。

 

<配当銘柄:4(図 I)> 年内+3追加予定

配当銘柄は3~5%程度を購入目安とし、細かく多く分散して保有していきたい。減配や業績低迷のリスクは分散できる。配当銘柄は数千億円以上の時価総額および売上のある大手企業にのみ絞り、保有期間も最低10年、利回り5%以上が目安。5% x 10年 = 50%程度の利回りを考えている。下落局面においては保有額の1~2倍を空売りしてリスクヘッジ。そのため、配当銘柄は貸借銘柄に限ることでなんとかなるのではないか。

 

リスク管理(図 I)>

基本的には数年単位の長期保有していく運用方法なので、下落リスクは全面的に受けることになる。そのため、長期的に持つには無配や配当利回りの低い銘柄を多く持つのは運用方法に合致していない。配当銘柄については貸借銘柄で大型、かつ流通量の多いもので空売りがしやすい銘柄である必要がある。またグロース銘柄については1銘柄で大きく持ちすぎるとリスクが高すぎると分かったので、もう少し分散させていく必要がある。グロース銘柄、2銘柄でポートフォリオの50%となっているので、今後は5銘柄ぐらいの割合で掛けていくべきか。特定の銘柄に期待を乗せすぎると裏切られることも多々あり、利確は機械的に2倍で50%売却し元本は回収することが必要かもしれない。外国銘柄は宇宙銘柄にのみ絞り、インデックスは企業型DCやiDecoなどの積立型年金での運用にしていく。

 

<現状の評価(図 II)>

現状としては配当銘柄1と2で12月の権利確定後の強い売りに押されているところ。トレンドも完全に崩れてしまっており、空売りを入れてリスクヘッジ。金曜日の米国市場はプラスに動いたものの、慌てて返済買いする必要はないか。配当銘柄3、4は特段問題なし。グロース銘柄2は引き続き我慢が必要になりそう。グロース4は完全にエントリーの失敗。決算日確認せず購入し、悪い決算が出て大きなドローダウン。ただし、無借金の現金比率は高く、5年で売上が2-3倍になる成長率はあるので、もう少し様子見。売上が2倍 = 現状の評価の見直しが入れば最低でも対購入額に対して2倍以上になるのではないか?という思惑。グロース1は金額が小さくまだ追加予定のため問題なし、グロース3はプラスなので、とりあえず良い。

 

図 I:保有割合

 

図 II:現状分析

 

図 III:購入金額と昨年末からの損益状況(個別)

 

 

ポートフォリオバランスと期待値の管理

ポートフォリオを組む上で期待値とリスクマネジメントを考えてみる

 

株式で期待値を計算するのは実際のところ難しいと良く感じる。PSR、PERやPBRなどの指標はマーケットの良し悪しで何倍も変わってしまう。加えて、企業は成長すればするほど成長率は鈍化していく傾向にある。

 

IPOしたての企業は高PERでも購入されるが、その株価を支えるのは高い成長率や可能性に期待値が乗っかっているためだと思う。四季報を見てみても直近2-3年で上場した企業のチャートを見ると驚くほと高値をつけてから時価総額や株価が何分の1にまで急落している銘柄が多いように感じる。

 

そこで期待値を株価や時価総額にではなく、企業の売上の成長率から何年で2倍になるかという視点で考えてみたい。直近2-3年で売上15%成長が続いている企業の場合、2倍になるのは約5年。計算方法は (1.15)^5年 = 2.01136。2倍になるのに5年かかると逆から計算すると (2)^(1/5年) = 1.1487 - 1 x 100% = 14.87。

 

5年で2倍の売上を達成するには少なくとも14.87%以上の売上成長率が必要になってくる。これを営業利益や純利益で考えてもいいのかもしれないが、先行投資で人材や設備にお金がかかるとこの部分がブレるので、あえて売上で考えてみる。利益が想定以上に伸びればより短い期間で回収する見込みもたつと思う。

 

これにさらに配当利回りについても追加し、投資した合計金額と配分比率から投資したPFのバランスと期待利回りが確認できる。仮に200万円投資した場合、以下のようなイメージになる。

 

<理想的なバランス>


上記からわるように、年率3%程度の売り上げ成長率だとグロース銘柄にはなり得ないので、高配当で安定したインカムゲインが必要になると思う。一方、グロース銘柄の場合、無配当や配当利回りが少なくてもそれなりの高い成長率が見込めるのであれば、それなりにバランスが取れるPFになるのかもしれない。(配当利回りが小さい場合、すでに高値の取引がされている点は注意)

 

これをベースに現在の保有銘柄のPFの比率配分を再度考え直してみようと思う。ここでは銘柄名と保有金額の明記は避けておく。全体100に対して現金比率は約13%、配当銘柄も13%、値上がり益を期待するグロース銘柄は68.7%と全体の約7割。少し偏りすぎている。

今後ポジションを少しずつ調整していく中で、金額と銘柄数の適切な分配は行いたい。なお、方針としては配当金銘柄は1銘柄あたり5-7%ほど。値上がり益を期待するグロース銘柄は1銘柄あたり10-15%程を目安として検討したい。

銘柄の①保有、②売却、③追加の選択肢については現状はまだ「保有」で変更なし。来年度の追加資金も投入してPFを調整していく予定。

 

保有している銘柄について整理したところ、上記の通り、3〜5年は保有していても想定シナリオが崩れさえしなければ売上自体は2倍になるかと。あまり割高で評価されているわけでもない銘柄が多いので、マーケットが変わってこれば良い売却タイミングはやってくるだろう、と少し楽観的。

 

反省点としては、保有比率が大きい2銘柄。どちらとも一時的に高値をつけて2〜3倍以上になった際、半分売却して元本回収しなかったのは、元々設定していた自分のルールを無視したため。やはり銘柄に惚れてはいけないし、自分で決めたルールを破ってはいけないなと。

 

ただ、ファンダメンタルをしっかり見極めたこともあり、いい銘柄(=優良企業)ではある。少し時間がかかるものの、あと3〜5年で売上が伸びれば増配の期待もできるので、現状のPFの期待値であれば年率10%以上のパフォーマンスが期待できるか。

 

この次は2023年の投資戦略を考えていこう。

 

株式のポートフォリオ戦略について考え直してみる

〜これまでの株式投資の反省〜

これまで根拠なく、年率30〜50%の利回りが欲しいと思っていたものの、リターンのばらつきが大い。大きく儲けるが大きく損することもある。これによって実際のところ上手く資産形成がなされていない。銘柄選定自体は間違っていないことが多いが、出口戦略などのタイミングや保有バランスなどが適切でないことが多かった。

さてどうするか?

現状のPF、要因、今後の対策の3点からもう一度考え直して振り返りながら頭の整理をしていこう。

 

現状のポートフォリオ(PF):

<運用方針>

投資先の資産は基本は日本株式。情報が幅広く入手しやすい点からもリスクを大きめに取る運用においては優位と考えていたため。それに楽しいから。外国株式はiDeCoや企業型DCでカバーしており、かつ別途運用しているので、ここでは日本株式のPF戦略の反省を書きながら頭の整理をしていきたい。

 

<銘柄の選定>

銘柄選定方法については四季報を通読し、各会社のIR情報を読み取っていきながら選定。とても時間がかかる。主にBS、CF、PLから成長性、収益性、安全性などから考えてこれまでは成長銘柄を集中的に選択。感覚的には選択した10社中3-4社は倍になる銘柄の選定はできていた。「倍」の定義は主に株価ではなく売上で、3~7年で2倍になるかどうかを見ている。そのため現状の市場の評価が据え置きであれば株価も倍程度の評価を受けるであろうというPSRよりな視点での考え方。

2倍の目安

3年で26%成長/年

5年で15%成長/年

7年で10%成長/年

10年で7%成長/年

 

<現在のPFバランス>

以下の通り、バランスがとても悪い。最近2銘柄切った(利確)したものの、一部の銘柄の保有比率が高すぎるため、本当は半分切った方が良い、ということは理解している。ただ❶成長のシナリオは崩れていないこと、❷NISA枠を使っていること、❸今後は追加投資をしていくこと、などを踏まえてあと数年待ちたいところ。あと2~3年で売上が百億円の大台に乗るので、そこから少し変わっていくと考えている為。尚、今後は投資元本を追加し、他の銘柄を購入していく予定。PFのバランスも、もう少し変わってくるか。

現状の資産保有構成

 

配当利回りから考える長期保有のメリット>

配当利回りから考えると、配当利回りの高い銘柄は保有金額のに対して7%ほどしかないため、全体でも配当利回りが低い。表に出して改めて見ると酷い。要因は明らかで、主にグロース銘柄に投資しているため。ただ保有している銘柄は、成長性から考えてEPSを計算したところ5~7年で3-6%台の配当利回りが期待できる見通し。銘柄選定と同じ考え方で、5~7年で売上がそこをターゲットにキャピタルゲインも狙いたい。現在の現金23%分については配当利回り5%以上の銘柄を購入して、全体の3割を配当銘柄にしていきたいと考えている。

配当利回り構成

 

要因とこれまでの問題点

<出口戦略が悪かった>

チェックした銘柄は基本当たりが多い方ではあると思う。ただし、集中投資を軸にしていたことで予算の限界があり、また出口戦略が悪く、うまく噛み合わないことが多かった。悪いパターンとして保有銘柄において、欲が出ることでいいタイミングの利確ができていないことよくあった。

例えば最初は2倍を目指していたのに、途中で3倍目標に切り替え2.5-2.7倍あたりから急落し、購入金額から1.2倍程度まで低下するなど。他にも株価が倍になり元本確定することができたものの、株価も配当金も伸びず、途中で長期保有に適さないと判断して売却した銘柄も。結果的には購入資金から1.5倍で売り抜けになったパターンも。長期保有に適しているのか決算の度に見直しの必要があった。

 

<期待値の考え方が悪かった>

仮に年率30%の期待値を3銘柄で狙う場合、狙い方として以下の方法がある。全部成長する大型の硬い銘柄を買うか、リスク高くても大きく当たる1銘柄でヒットが出るのを待つか。そしてその期間をどうみるか。僕の場合、これまではグロース銘柄を軸にしていたのでターゲット2の戦略を取ってきた。

 

購入時

ターゲット1

ターゲット2

銘柄1

100

130

200

銘柄2

100

130

95

銘柄3

100

130

95

 

300

390

390

 

利回り

130.0%

100.0%

だが実際には短期で急騰した場合、その反対の急落スピードも大きい。特に上場してまだ期間の短い銘柄は当たればでかいが、下げもでかい。また貸し株をしておらず、当該銘柄においてショートでうねり取りができないことが多かった。加えて上記の出口戦略も悪くなると、あまり資産が増えないということがここ数年続いている。今後は現在の現金、追加資金などの資金の振り方を考えていきたいところ。

 

<上値の買い増し>

成功したパターンとしては市場パニック売りで急落した際に買った銘柄は大体大きなプラスになることが多かった。しかし失敗してきたパターンとして、その利益が出た銘柄を高値でさらに買うことで平均購入単価と資産構成比率が上昇し、不恰好なPFになってしまっている。安く買った銘柄をさらに高い株価で買わないことも重要だったと反省している。今後、悪いポジションは見通しに応じて処分を検討する必要があるか、、、

 

今後の対策:

<メンタルコントロールの重要性の再認識>

これまで7年近くの投資経験から、特定の銘柄に惚れ込んで良いことはなかった。ある程度冷静に捨てられる距離感は必要。株式投資は銘柄に本気になってはダメだと思う。利確も損切りもルールを決めてその通り淡々と仕事をこなすように処理していく必要がある。

 

<計画性>

利確するとアドレナリンがガンガン出てきて、ポジポジ病にかかりやすい。次の銘柄の購入も時間を置いたり、四季報の通読と銘柄分析が完了してから購入などして熱を覚ましてから行うようにしていきたい。メンタルコントロールと合わせて注意したいところ。

 

保有か、利確/損切りか>

投資期間については、これまで通りの戦略。基本3~7年のスパンで保有。ただし、期間内に2倍になった時点で半分は利確。もう半分は決算内容に応じて、シナリオが崩れてないか、更なる保有によって増配銘柄として期待できるかを四半期に一度は考える必要がありそう。3~6ヶ月の短期急騰の場合はその後の反落スピードも速いことが多いので、利益確定のタイミングは逃さないこと。

 

<PFバランスを安定させる>

PFバランスの観点というのは長期保有に向いたリスクリワードのバランスを取っていくことを検討していきたい。追加資金を入れていくことを考えると現金比率はあまり考慮する必要は無さそう。ただし、増配による配当銘柄への成長を期待できない銘柄は少ない比率にし、長期で比較的安全にキャピタルゲインインカムゲインを狙っていけるような戦略にしていきたいところ。

理想的なポートフォリオ

 

僕の場合、期待値に対して何銘柄を持つことが理想的なリスクリワードに向くかは別途検討していく必要がある。次のブログで考えていきたい。